このページでは、福山 Three door(スリードア)代表の長岡と、店舗づくりをお任せくださったお客様との対談をご紹介しています。
今回は福山市霞町にある、ハワイアンカフェ「Ka Pilina(カ ピリナ)」のオーナー様ご夫婦との対談が実現。
2024年9月にオープンしたばかりの同店で、「ハワイらしさを感じる、お客様を癒す店づくり」について話しました。
大沢 真美さん
Ka Pilina オーナー
2024年8月に16年勤めた保険会社を退職し、長く思い描いてきたハワイアンカフェを9月にオープンした。店ではフード&接客(おしゃべり?)担当。ハワイ語で絆やつながりを意味する店名の「Ka Pilina」そのままに、たくさんのお客様がつながるカフェを経営している。
大沢 昌明さん
Ka Pilina 店長
20年以上勤めた会社を退職し、家族で何度も訪れたハワイを感じられるカフェを、妻でオーナーの真美さんと運営。店ではコーヒーや一部フードなど、カウンター業務全般を担当。長年家族に愛されてきたハンドドリップには、すでにファンも増えている。
長岡 俊宏
株式会社 福山 Three door 代表取締役
「繁盛する、お客様が集まる」店舗デザインが知られるにつれ、紹介によってつながるお客様が増えている。お客様とのお付き合いは長く、Ka Pilinaにも友人や知人と度々食事に訪れている。
相見積もりを取り、他社とギリギリまで迷いました
お問い合わせのきっかけを教えてください
大沢 真美さん(以下、真美さん):ハワイアンカフェをすることは決めていて、この物件もすでに借りていたんです。それで店舗のデザインや設計をお願いできる方はいないかと探していたところ、知人から紹介されたのが福山スリードアさんでした。
長岡:お会いした最初のときから、「他社にも相談していて、どちらにするか迷っている」とお話ししてくださっていましたね。
大沢 昌明さん(以下、昌明さん):そうです。福山スリードアさんともう一社、別の会社にも相談していました。カフェをオープンするのは初めてなので、プロの意見をいくつか聞いてみたいと思っていたんです。
真美さん:どちらもね、それぞれにすごく良かったんですよ。なかなか決められませんでした。
昌明さん:もう一つの会社も、私たちが初めてカフェをするということで「今はこういうデザインが流行っていますよ」とか、「こんなデザインが好まれていますよ」とたくさん写真を用意して、構想を出してくださっていたんです。
真美さん:ただ私たちはおしゃれなカフェとか、流行のデザインとか、SNSで流行りそうなビジュアルとか、そういったものは何か違うなという思いがあって。
オーナー様の理想はどのようなものだったのでしょうか?
昌明さん:私たちは、自分たちが実際に旅して、見て、好きになったハワイをお客様にも感じてもらえるような、そんなカフェが作りたいと思っていました。
真美さん:休日にご家族でちょっと食べに行こうとか、ご夫婦でデートするときとか。私たちと同じ世代のお客様にも、気軽に訪れることのできるお店にしたいという思いがあって。
昌明さん:それはサーフボードが展示してあったり、植物がたくさん置いてあったり、というイメージのハワイアンカフェとは違っていたんです。
真美さん:でも私たちが実際にハワイで出会った素敵なカフェや、好きな雰囲気のホテルの写真を見せたとき、長岡社長は「ハワイのイメージはこうですよ」ではなく、「これならきっといいものができると思いますよ」と言ってくださったんですよね。
昌明さん:「私たちの好きなハワイ」を理解してくださったことが、最終的には決め手になりました。
真美さん:ただ提案はなんとなくイメージを再現するようなものではなく、全てが現実的で、それでも理想が叶うと確信できる内容でしたね。
かけられる費用の範囲内で、いかに夢を実現していくかを考え抜いています
良かったと思うご提案を教えてください
真美さん:もともとあったものを当たり前とせず、店舗がより良くなる提案をしてくださったことですね。
長岡:この物件はもともとカレー店だった店舗がかき氷店になって、その後カ ピリナさんが入居されました。そのため什器やカウンターなど、いくつか使えるものがある一方で、大沢さんご夫婦のイメージを実現しづらいと思うところもありましたね。
昌明さん:カウンターがそうでしたね。もとはもう少し幅が狭くて高さも低くて。
長岡:そのまま使えなくはなかったんですが、もう少し幅を広く、位置を高くすると、大沢さんご夫婦が求められていた「リラックスできる空間」が再現できると思って。費用がかかる部分だったので許可をいただいて変更しました。
真美さん:お客様には「こんな一枚物のいい板、よく手に入れられたね!」って感心されます(笑)。とても丁寧に施工してくださったんですよ。一枚板にしか見えないくらいに。
昌明さん:初めて店に来られたお客様でも、カウンターがいいって言ってくださる方が多いんですよ。パッと見ただけでも、居心地の良さが伝わるんでしょうね。
どのようなところに安心感がありましたか?
真美さん:正直に言うと、私たちには「それを選ぶとどうなるんだろう?」と、はっきりわからない提案もあったんです。
昌明さん:ただそんな時も、それまでの経緯を見てきたことで「信頼してお任せしても大丈夫」という確信がありました。
長岡:「お任せします」って言っていただくのは嬉しい反面、絶対失敗できないプレッシャーも感じます(笑)。コストのことだけを考えると、天井に並べたこの木も、350mmだともっと費用が抑えられました。けれどそれを380mmにすると天井に深みができて、きれいな三角形の影が壁に映るんですよ。
真美さん:柱もね、もとはもっと細かったんです。動線的にもデザイン的にも気に入らなかったのですが、構造的にどうしても取り除けなくて。
昌明さん:「では思い切って、もっと太くして存在感を出すのはどうですか」って言ってくださって。私たちが好きだったホテルの柱を再現してくださったんですよ。
長岡:すでにある店舗には動かせない構造もあるし、お客様には必ず予算があるので、何ができるかは最初にだいたい予測がつくんです。ただそれに対して、何をすればもっと面白くなるか、ご要望に近づけるかということを考えるところが、店舗づくりのスタートだと思っています。
真美さん:ね、頼もしいでしょう(笑)
すでに見据えている、2号店の夢に向かって
完成を見てどう思いましたか?
真美さん:工事の途中によく見に来ていたので、その度に良くなっていく驚きはありました。大工さんが本当に丁寧に作業してくださっていたし、完成に近づくほど、思い描いていた店そのままだと。
昌明さん:引渡しからオープンまで1週間しかなく、私たちも慣れない作業で本当に慌ただしかったんです。けれどそんな中でも、使い勝手の悪さとか、動きづらさは感じませんでした。
真美さん:ここはハワイではないけれど、お客様には少しでもハワイの雰囲気を感じていただいて、忙しい日常の疲れを癒してほしいという思いがありました。けれどふとした瞬間に、私たちが誰よりも、この空間に癒されているなぁと感じるんです。
長岡:そう言っていただけるのは本当に嬉しいですね。
どんな建物を作るときでも、性能や快適さという設計や施工に関する部分が100%であることは当然として、空間には30%の余白を残して、お客様にお引渡しするようにしています。そこがお客様らしさ、そのお店らしさを表現する、とても大切な要素だと思っているからです。
カ ピリナさんも、大沢さんご夫妻が用意された商品や食器、クッションといった様々な物や、昌明さんが淹れるコーヒー、真美さんのおしゃべり全てが残りの30%を形づくり、それによってお店は100%の魅力をお客様に伝えられると思っています。
これからの目標を教えてください
真美さん:2号店を出すこと!
長岡:ぜひまた呼んでください(笑)
真美さん:もちろんです!福山スリードアさんが、県外でも施工OKであることはもう確認していますから(笑)
昌明さん:すでにこの店がオープンする前から、その思いはあったんだよね。
真美さん:そう。2号店に向けてがんばりたいと思っていることともう一つ、私たちにはあまり「飲食店を経営している」という意識はなくて、福山のパワースポットになりたいという強い思いがあるんです。
昌明さん:お客様にはここで元気になって、またがんばってもらえたらいいなと思っています。
真美さん:そうなんです。お客様を癒す手段を飲食に限定する必要はないと思っていて、例えばイベントをしたり、ハワイ好きが集まって旅行を企画したり…お店の枠を飛び越えたいろんなことがしたいと思っています。その拠点となるこのお店には、やりたいことが何でもできそうな、無限の可能性を感じています。
長岡さん:ぜひ今後も、大沢さんご夫婦の広がり続ける夢をサポートしながら、一緒に楽しい時間が過ごせたらと思います。
大沢さんご夫婦:もちろんです!末永く、よろしくお願いしますね!
長岡さん:ありがとうございます、こちらこそよろしくお願いします!